外壁塗装・屋根塗装の豆知識

ラジカル制御塗料について

従来から、塗料はアクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料という4つの樹脂があり、樹脂のグレードにより耐久力や価格差が生じるのが常識的な考えでして、それは今も同じことが言えます。
また、アクリル~シリコンまでなら、一般住宅の塗り替えでは、値段的にもお勧めできるラインでもありますが、フッ素塗料はさらに高価な為、シリコンとフッ素の間には、価格差の壁があります。

2012年頃に日本ペイントからパーフェクトトップという材料が発売され、樹脂のネーミングは表記されず、ラジカル制御塗料という言葉のみの塗料が発売され、これがラジカル制御塗料のきっかけになりました。

ラジカルとは、塗料の主剤分である酸化チタンが、紫外線や水・酸素による攻撃を受ける事で発生する劣化因子の事を表しており、この劣化因子であるラジカルが発生すると、塗膜が破壊され、塗料はチョーキング(粉化)していくようなのです。

つまり、ラジカル制御塗料とは、そんなラジカルの発生を抑制する塗料という意味合いの塗料なわけです。

とはいえ、昔から普通の塗料でも、こういったラジカルを抑制する技術は備わっているようなのですが、要は、最新技術の力でさらに抑制する仕組みを取り入れた塗料が、現在のラジカル制御塗料という物になります。

ラジカル制御塗料の事を、ハイブリッド塗料というカッコいいネーミングで呼んでいる塗装屋もいたりします。塗料メーカーのカタログにも、そういう書き方をしている塗料があるのも事実なので、間違いではないと言えます。

パーフェクトトップ発売以降は、エスケー化研のプレミアムシリコンや、関西ペイントのアレスダイナミックtopなどというラジカル制御塗料も発売され、今ではその他の塗料メーカーでも様々なラジカル制御塗料がございます。

ラジカル制御塗料の耐久力について

塗装の種類

画像のグラフは、関西ペイントのアレスダイナミックtopというラジカル制御塗料のカタログからの表です。一般的にラジカル制御塗料と呼ぶ塗料は、上のグラフのように、「シリコン塗料よりも上で、フッ素塗料までは届かない」という位置づけの材料で、値段は平均的なシリコン塗料クラスというのがラジカル制御塗料の魅力であります。

よって、フッ素ほど高くないけど、それに近いくらいの耐久力はあるという事で、塗料メーカーは今後こういう市場を広げていこうと考えたのだと思います。

ですが、現在はラジカル制御塗料と呼ぶ塗料は、シリコン樹脂のラジカル制御塗料や、フッ素塗料のラジカル制御塗料、無機塗料のラジカル制御塗料などと、各塗料メーカーが様々な樹脂でもラジカル制御技術を取り入れた塗料を出していて、価格差も広く、耐久力も様々ですので、ラジカル制御塗料と呼ぶだけでは、どのくらいの塗料かという位置づけが曖昧になってきたので、今後、徐々にこういうラジカル制御塗料という事を主張する物では無くなってくるのでは?と思います。

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